【年末年始の読書におすすめ】コミックエッセイ『キミのお金はどこに消えるのか』

お金や経済にまつわるトピックスを作者井上純一さんと中国人の奥様「月さん」の視点と疑問を軸にした経済コミックエッセイです。
中国に送金した際に、円安のため損をしてしまった井上家。
“減た分のワタシたちのお金を誰が取りマシタか?”と月さんの疑問から物語が始まります。
減ってしまったお金は誰のものになったのかは、コミックスの最後でちゃんとまとめられています。
続編として『キミのお金はどこに消えるのか令和サバイバル編』もあります。

『キミのお金はどこに消えるのか』


お金の機能や価値や国の政策、日銀の役割を絡めて経済の基本について、ついスルーしがちな観点に疑問を投げかける形でお話が進みます。
漫画なのでスイスイ読めるかなと思いきやページをめくる手を止めて、調べたり考えたりして時間がかかりました。
日本のお隣の国、中国で生まれ育った月さんの疑問や感想の支店にハッとしながらも、自分の国でお金がどのように使われているのか、自分自身がお金を使う意味について改めて考えさせられました。

『キミのお金はどこに消えるのか令和サバイバル編』


主に消費税のあり方について全編を通じて語られています。
経済思想史や海外諸国の財政や政策についても言及していて、政策や経済って日本だけで完結しているのでは無いのだなと考えさせられる一冊です。「令和サバイバル編」という副題ですが2019年頃の時期のお話が中心となっています。

まとめ

『キミのお金はどこに消えるのか』と『キミのお金はどこに消えるのか令和サバイバル編』は2冊合わせて、第一部、第二部と分かれています。
全編を通じてのテーマは「私たちはどうすれば豊かで幸福になれるのか」が下敷きになっています。
経済の専門家や研究者からの目線ではなく、今実際に同じ時期に同じ国で働いて子育てをしている夫婦の視点がベースになっているので、国の政策などスケールの大きなテーマも身近な自分の生活の中に関わる事として考えられる構成になっています。
メッセージ性のあるコミックエッセイなので、いろいろと考えながら読みました。
2冊読み終えるのに結局、私は丸一日かかってしまいましたが、コミックエッセイですし、経済については基本的な事が書かれているので、中学生や高校生の方にもおすすめです。

 

 

 

 

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