世の中には名著と言われるビジネス書や知られざる名作漫画が数多くあります。
本を読んで実際の生活でどう実践すればいいのか考察してみました。
今回はカレー沢薫氏(著) ドネリー美咲氏(原案協力)漫画「ひとりでしにたい」を読み解き実生活に役立てる方法を考えてまとめてみました。
1.とにかく読んでもらいたい「ひとりでしにたい」
タイトルにパンチがとにかく効いている「ひとりでしにたい」
自分自身の資産運用、結婚の意味と意義、親の健康と資産の守り方、親と自分自身の老後問題、親の熟年離婚、介護問題、孤独死について、ストレートにメスを切りこみ、読み手に「全ての社会問題は自分と無関係でない」という気持ちにさせる知られざる名作です。
重たいテーマではあるのですが、笑えて面白いシーンも多く、まさに人生は山あり谷あり、喜怒哀楽。
現在モーニングKCから6巻まで単行本が発売されています。
2.第1話から結構ショッキングな「ひとりでしにたい」
メインの登場人物はは独身女性35歳・都内の美術館の学芸員の山口鳴海と、同じ職場で働く官庁からの出向者の年下男性の那須田君。
物語は経済的に自立した大人だけど、どこか幼稚で視野の狭い鳴海の発想や発言に対して、正論だけど若干モラハラ気味で少し歪な那須田君のコメントと行動で展開していきます。
鳴海はマンションを所有。猫を飼い、アイドルのオタ活を楽しみ、他人との生活に興味はないタイプ。実家の両親は健在で、経済的に安定しています。鳴海には既に結婚をしている弟がいて甥っ子もいます。
ある日鳴海の父方の伯母が孤独死の上、お風呂場で黒いスープ状で発見されたという衝撃的な出来事から物語はスタートします。伯母は大企業の役員まで勤めたいわゆるバリバリのキャリアウーマンで、優雅な独身生活、余裕の老後を謳歌していたかに見えましたが、まさかの孤独死。
その死にざまに衝撃を受けた鳴海は唐突に婚活を始めますが、那須田君の発言から一転終活へ。
生まれ育った環境がある程度恵まれてたからこそ危機感の無かった鳴海と、複雑な家庭環境から這い上がって今の「普通の生活」を手に入れたけど、仲良くなりたい人と関わり合いたい時の判断が「毒親が自分にした事」に由来してしまう那須田君。
その2人が誰よりも堂々とよりよく生きるために家族や大切な人と、とことん向き合う物語です。
3.「ひとりでしにたい」と実践
作中で、鳴海は、自分自身の老後が心配になって、弟の嫁と甥っ子と仲良くしようと子育てについて弟の嫁に謎のアドバイス(クソバイス)をして徹底的に嫌われたり、将来的な親の介護問題、退職後の親の資産運用、退職後の両親のパワーバランス、親の熟年離婚問題などに直面します。
親の終活や介護問題についての話し合いは、普通のセオリー本だと「親と率直に話し合える環境を作りましょう」とか「親とコミュニケーションを取りましょう」などでお茶を濁して終わりますが、「ひとりでしにたい」が一味違うのは、まず鳴海のお父さんが、鳴海のことを自分よりランクが下の人間だと認識しているから、話を聞かないという切り口から始まります。
これは鳴海とお父さんという関係性に限らず、「相手を見下して話を聞かない」というのは親子関係の他にも兄弟同士、夫婦同士、職場の同僚同士、どこでも見受けられますよね。
では、どうすれば話し合いのテーブルに着くことができるのか…。
作中では親の終活について話し合うときに「娘が親の面倒みるべき!」という父親の発言に対して、那須田君が「お父さん鳴海さんに殺されますよ」と発言します。
そこで那須田君の「他人の発言」と「退職前は部下がいた上司」であった父親に若い那須田君が「教えを教えをこう」という態度で話し合いが進んでいきます。
優しさや道場からではなく「真実を語って相手の興味をひく」「相手に教えをこう姿勢」は話し合いと手腕としていつか実践したいと感じました。
また、那須田君の「他人の発言」についてですが、これは「介護には絶対に外部の助けが必要」ということのメタファーだと思いました。介護する相手の面倒を一人で見るべきとは思わないようにしたいです。
まとめ
綺麗事やオブラート、感傷すらない「ひとりでしにたい」
ご自身やご家族が元気なうちに読んでほしいです。
特に鳴海が作中で独白する「この世で起っている社会問題は全部自分に関係があると思わないと。。。そうすれば出火に気づいて初期消火も早くなる」
という言葉を今後の自分の人生のモットーにしたいと思います。
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