大手証券会社と高齢の親族との資産運用トラブル

当ブログでは立ち上げの時から「保険会社や証券会社の窓口には近づくな」と大きな声で警告をしています。
しかし身近なところで証券会社と高齢の叔母との間に釈然としない「資産運用」がおきてしまいました。
一体どうすれば自分と家族、親友、大切な人の資産が守られ健全に増やしていくことができるのでしょうか。
今回は今後どのような戦い方をすればいいか経緯をまとめてみました。

前後の事情は謎ですが、高齢の叔母が某証券会社の担当者に資産運用を「おまかせ」しました。
結果、2025年4月11日のトランプ関税ショックで日経平均が大幅に下がったとこで、大部分の保有していた株式を売却され、同時に新規に金融商品を買い付けされました。
しかも、その時に買付した金融商品の一部は4月末に売りつけされました。

1.親族と大手証券会社の付き合いはおそらく20年以上

叔母は以前から大手証券会社との付き合いがあり、おそらく20年以上です。
「担当者」はこの20年以上で5〜6名変わっています。
叔母は10年前から体を煩い、いわゆるサポートセンターで生活しています。

2.ことの発端は2024年11月〜12月頃

2024年11月〜12月頃に大手証券会社の担当者(男性)が部下(女性)を連れて、叔母が暮らすサポートセンターを訪問。
詳しい経緯は不明ですが、この際、高齢の叔母が証券会社の担当者に資産運用を「おまかせ」していたところ、以下のような状況が発生しました。

3.2025年4月11日の「トランプ関税ショック」で日経平均株価が大幅に下落した際に株をわざわざ売却・同時に株を購入・4月末にまた売却

「おまかせ」の結果、2025年4月11日の「トランプ関税ショック」で日経平均株価が大幅に下落した際、お叔母様が保有していた大部分の株式が売却されました。同時に、新たな金融商品が買い付けされました。さらに、その時に買い付けた金融商品のほとんどが、わずか4月末には売却されていたことが判明しました。売却された銘柄の中には「売らないで」と明言していたものもありました。

4.手数料が欲しかったのか?

今回、売約・買約・売約された金融商品は個別株で、トヨタ自動車や三菱地所など、いわゆる「大企業」ばっかり。証券会社の職員のプロのアドバイスなんて聞かなくても買えるような株ばかりでした。売買にはそれぞれ1%の手数料があり、約50万円の手数料の他、謎に80万円が引かれていました。50万円の明細は取引明細書に明記されていましたが、80万円の明細は謎のままです。
それにして、わざわざ「トランプ関税ショック」の時に売買するなんて、素人としか思えないです。一瞬、最近流行りのアカウントの乗っ取りかとも思いました。
しかし、事実は「プロ」に「おまかせ」した結果でした。

5.買約時の簿価がわからないと明言された

今回の一連の売買の取引明細書を一つ一つみていると、ほとんど利益がわかりませんでした。明細書には「購入価格※※※」「譲渡益※※※」という書き方がされていました。
電話で担当者に問い合わせたところ「簿価がわからない」と何事もない感じで言われました。
証券会社で運用を「おまかせ」していると利益がわからないんだと心底驚きました。

6.取得時の簿価がわからないので確定申告が必須

今回の「おまかせ」は特定口座(源泉徴収あり)でしたが、取得時の金額がわからないので確定申告が必要となります。
簿価が不明の場合、譲渡益の5%が取得した金額となります。
なんと、譲渡益の95%が課税対象なんですよ。
証券会社の手数料は経費となりますが、取得時の価格を突き止めない限り、納税額を多く支払う形になります。
「諦めずに担当者に簿価の問い合わせをする」
「購入時期の株価を自分で調べる」
「購入時期の銀行の支払い履歴で取得時の価格を突き止める」
などをして、確定申告をする必要があります。

7.証券取引等監視委員会

今回の件を報告するかしないかは別として、もし、ご自身やご家族の方が、証券会社の運用に不可解な点があった場合、証券会社証券取引等監視委員会(証券監視委)へのメールに連絡することができます。
証拠となるエビデンスのコピーを一緒に送ることを推奨します。
FAXでも03-3506-6699 (市場分析審査課情報処理係)に連絡できます。その際、「証券取引等監視委員会 情報提供窓口」と明記してください。

8.証券会社のCMに騙されるな・窓口に近づくな

現在、多くのTVでのCMで「大手証券会社」が高齢者や退職者をターゲットにして「老後の資産運用」をうたっています。証券会社のCMで演出された「信頼感」に騙されて、証券会社の窓口に近づかないでください。
証券会社からみたリタイア後の退職金を持った資産運用の経験のない高齢者はネギを背負った鴨です。
私の叔母は、老年期において高額な手数料や管理料を証券会社に支払っている上に、資産運用の結果を把握したいないという最低な状態でしたが、「投資運用をしている自分」という肩書きと証券会社に「おまかせ」している自分にうっとりしている様子もありました。
証券会社にやりたい放題搾取されていて、利益なんてほとんど出ていなかったかもしれませんが、虚栄心を満足させるツールの一つだったのかなと悲しく思います。
何よりもこれらの状況を目の当たりにして、自分はあくまでも当事者じゃないので、明らかにトラブルがおきているのにも関わらず、叔母の資産を守るには限界があり、本当にがっかりしました。
この出来事を通じて個人的に大きな声で言いたいのは、年齢や人生経験とは関係なく「わけもわからず他人の意見を鵜呑みにして資産運用はするな」です。
自分が理解できないことは理解できないことですし、他人は自分に儲け話を持ってきません。
わかったふりをして、流されることがないよう自分の意見を持ってください。

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