専業主婦が駐妻(夫)になったら年金はどうなる?

国民年金第3号被保険者である専業主婦(夫)。
配偶者の人事異動にともなって、海外に赴任すると専業主婦(夫)の年金はどうなるのでしょうか?
ご安心ください!
「海外特例要件」に該当する方は、配偶者の会社経を通じて「日本年金機構」に届出を出せば海外に住んでいても「国民年金第3号被保険者」の特例として、「国民年金第3号被保険者」のままでいることができます。
では「海外特例要件に該当」とは何か、「届出」に何が必要か、途中で「特例」から外れるケースがあるのか、じっくり深掘りしていきましょう。

1.海外特例要件とは

出典:photo AC

以下の5つのケースが海外特例要件となります。
具体例としては「学生として留学する方」「夫の海外転勤の同行家族として出国する妻や子ども」「海外で駐在中の人との結婚する方」などが該当します。

①海外に留学する学生
②外国に赴任する国民年金第3号被保険者を扶養する国民年金第2号被保険者に同行する人
③観光、保養又はボランティア活動など「就労以外」の目的で一時的に海外に渡航する人
④出生や結婚などの理由で被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた人
⑤1~4のケース以外で渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基盤があると認められる人

2.届出

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海外転勤に伴い、会社を通じて日本年金機構に届出を出します。
特例要件ごとに届出に必要な書類が異なります。

①海外に留学する学生:ビザ、学生証、在学証明書、入学証明書等の写し
②外国に赴任する国民年金第3号被保険者を扶養する国民年金第2号被保険者に同行する人:ビザ、海外赴任辞令、海外の公的機関が発行する居住証明書の写し
③観光、保養又はボランティア活動など「就労以外」の目的で一時的に海外に渡航する人:ビザ、ボランティア派遣期間の証明、ボランティアの参加同意書等の写し
④出生や結婚などの理由で被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた人:出生や婚姻等を証明する書類等の写し
⑤1~4のケース以外で渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基盤があると認められる人:ケース毎に必要な書類は個別に判断されます

3.特例要件から外されることはあるの?

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渡航が「労働目的」や「永住」などとなった場合は特例要件に該当しません。
そのため、特例要件から外され、被保険者ではなくなります。
仮に配偶者にともなわれての駐在で、現地でお仕事を見つけて働くと、国民年金第3号被保険者ではなくなります。
現地採用でお仕事をする場合は社会保険(厚生年金、健康保険等)を会社が払ってくれるケースは稀です。ほぼ無いと言い切ってしまっても過言ではありません。
また日本国内の居住者ではないので国民年金の強制加入の対象ではなくなります。
海外にいても国民年金に加入したい方は任意加入となります。
駐在の途中で現地で働き始めて、国民年金に任意加入したい場合は、赴任前の日本国内における最後の住所地を管轄する年金事務所または市区町村窓口に任意加入の申し込み手続きをします。
海外にいると、どう保険料を納めたらいいか不安になると思いますが、国内にいる親族やご友人等の協力者がご本人のかわりに納める方法と、日本国内に開設している預貯金口座から引き落とすなど選択できますのでご安心くださいね。

まとめ

・専業主婦(夫)が駐妻(夫)になっても、配偶者の会社経由で日本年金機構に届出を出せば、海外特例要件の該当し、国民年金第3号被保険者のままでいることができます。
・海外で現地採用などの形で働く場合は国民年金第3号被保険者ではなくなります。
・海外で現地採用などの形で働く場合は、国民年金の強制加入からも外れます。
・海外で現地採用として働く場合、国民年金に任意加入ができます。

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