扶養の範囲内で働いている方が株の配当や売却で利益を出したら扶養から外れてしまうのでしょうか?
所得税の控除が受けられる年収103万円の壁。
夫(妻の)社会保険の扶養から外れるラインの130万円の壁。
(※勤務先の従業員数や勤務体制で130万円の壁の金額は変わります。)
これらのいわゆる「扶養の壁」を超えて投資運用で利益を出したら扶養から外れてしまうのでしょうか?
結論から申し上げますと「源泉徴収ありの特定口座」から生じた利益は
金額関係なく扶養から外れません。
つまり「源泉徴収ありの特定口座」でしたら年間で100万円利益を出しても500万円利益を出しても大丈夫!と言う事です。
ではその理由を解説していきましょう。
1.源泉徴収ありの特定口座とは?
出典:PAKUTASO
証券会社で口座開設をすると以下の3つの種類の口座から1つを選択できます。
②源泉徴収なしの特定口座
③一般口座
①源泉徴収ありの特定口座とは?
源泉徴収ありの特定口座を選択すると証券会社等が特定口座内の上場株式等や公社債等の譲渡損益を計算して所得税と住民税を源泉徴収し代行して納税手続きを行ってくれます。
②源泉徴収なしの特定口座とは?
源泉徴収なしの特定口座を選択すると証券会社等が売却損益の計算をしてくれます。
しかし、税金の計算や納税はしてもらえません。
年末に証券会社から「特定口座取引報告書」が送付されますので、それをもとにご自身で確定申告をする必要があります。
③一般口座とは?
1年間の投資運用の売却損益の計算と確定申告をご自身で行います。
2.どうして「源泉徴収ありの特定口座」だと利益が出ても扶養から外れないの?
出典:PAKUTASO
「源泉徴収ありの特定口座」を選択すると配当や株式の売却で利益を得た場合に20.315%の税金が取引の度に差し引かれます。
「既に源泉徴収されているので、確定申告する必要はない」という考え方です。
「もう税金を納めているからこの利益に関しての話は終わりだよ!」と言う
考え方ですね。
ちなみに20.315%の内訳は所得税及び復興特別所得税15.315%、住民税5%です。
3.「源泉徴収なしの特定口座」や「一般口座」の場合にはどうなるの?
出典:PAKUTASO
「源泉徴収なしの特定口座」や「一般口座」を選択し自分で確定申告をした場合、基礎控除額の48万円を超えていると配偶者控除の適用がなくなり、95万円を超えると配偶者特別控除が減額されることになります。
逆に言うと他に収入がなく株の譲渡益が48万円以下の場合、「源泉徴収ありの特定口座」で運用をしている方が確定申告をすると源泉徴収分が還付されますし、株の譲渡益が48万円もいかないとわかっている方は最初から「源泉徴収なしの特定口座」の選択すれば売却による譲渡益から源泉徴収される事はなく、その分の金額を次の投資運用に活用する事ができます。
3.まとめ
扶養の範囲内で働く方は絶対に「源泉徴収ありの特定口座」がおすすめです。
「もうかりすぎたらダメかな。。。?」なんて心配せずに投資運用をして利益を出してくださいね!
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