【ピリリと辛いマネーコラム】 第3回不動産投資の営業マンはなぜ自分で買わないのか

不動産投資を検討していた頃、営業マンによく話を聞いていて実際に物件も紹介してもらっていました。
その時にある疑問が湧いてきたのです。
「いろいろとおススメの物件を紹介してくれるけどそんなにおススメ物件なら自分で買わないの?」
誰もが心の中で思っても実際には声には出さない少し意地悪な質問かもしれません。
その時の営業マンは誠実かつ正直に内情を答えてくれました。

営業マンの回答を要約すると以下のとおりでした。
「我々の中でも投資物件買ってる人はいますよ・・。ただし利回りの高い物件だけですが。」

不動産投資のローンのタイプ

出典:pixabay

まず不動産投資でローンを組む場合、大きく分けて3つのタイプがある事を教えてもらいました。

(1)プロパーローン 金利は0.8%程度
(2)アパートローン 金利は2%~4%程度
(3)ノンバンク系ローン 金利は3%程度

(1)プロパーローンを受けられるのは銀行がお金を貸したいと思っている属性
プロパーローンを受けられるのは公務員か一流企業にお勤めの方のみ。

(2)アパートローン の(3)のノンバンク系ローンは銀行があまりお金を貸したくないと思っている属性)
芸能人やフリーランスの方でたとえ高収入でも給料に波があるので(2)か(3)の金利が高い融資しか受けられません。

不動産会社の営業マンは何故利回りの高い物件に投資するの?

出典:unsplash

不動産会社の営業マンは市場には出回らない優良物件の情報も入手しやすい不動産投資家として優位な立場。
しかし銀行から見ると営業成績によって歩合給が変わり給料に波があるお金を貸したくない属性。
(2)か(3)の高い金利でしか融資を受けられないたのです。
どうしても自分で不動産投資をする場合は高利回りの物件しか買わない・・。いいえ買えないのです。

不動産会社独自でなぜ保有しないの?

出典:Pixabay

我々が不動産投資の情報サイトで目にするような物件は不動産投資の営業マンは買わないという事は分かりましたが、ついでにもう一つ疑問が湧いてきました。
「そんなにおススメ物件なら営業マンは買わなくても会社として保有した方がいいんじゃないの?」
営業マンの回答を要約すると以下のとおりでした。
市場に出回っているような例えばワンルームマンションで年間利回りが4%の物件があったとして、資金を回収するのに25年かかる事になります。
企業としてそんな悠長な事業はやれず、それよりも個人投資家の方に買ってもらって運営管理費を月々頂く方が事業としてリスクも抑えられて健全なのです。

まとめ

あまり聞く事が出来ない不動産投資の営業マンとのやりとりを紹介させてもらいました。
だからと言って不動産投資がすべてダメと言っている訳ではありません。
不動産投資で成功されている方も多数おられます。
ただ、不動産投資を不労所得だと考えているなら少し危険です。
不動産投資で成功されている方々は管理会社に委託せず自分で管理運営をされたり、元々ボロボロの物件を購入し、ご自身でリノベーションし高利回り物件に仕上げたり、空室だった物件を家具有りにして付加価値を付けて客付けするなど、それぞれの方が工夫を凝らしまさに不動産事業として運営されています。

私は誠実な営業マンとのやり取りにより不動産投資熱はすっかり冷めました・・。
その当時30代前半の営業マンでしたが今はどうしてるかな・・。

あんまり正直すぎるとあかんぞ!

error: Content is protected !!