2026年6月12日。
スペースXが上場します。
そんな中、改めて注目されているのがイーロン・マスク氏の「火星移住計画」です。
マスク氏はかねてから「人類を多惑星種にする」という壮大なビジョンを掲げています。
最終的には火星に自給自足可能な都市を建設し、100万人規模の人類が暮らせる社会を作ることを目指しています。
2026年と火星年代記と私
この話を聞いて、私が真っ先に連想したのはレイ・ブラッドベリの名作『火星年代記』でした。
1950年に発表されたこの作品は、火星への移住を舞台にした短編が、時系列に並べられた連作集です。70年以上前に書かれた旧版では1999年に火星への移住が始まり、その最後のエピソードは、2026年の火星が舞台で、更なる未来につながる形で語り終えられます。
ちょうど今年は2026年なので、今年、新年を迎えた時に改めて「ブラットベリが書いた未来がとうとう来た」と読み直した作品でもあります。
(火星年代記は1950年に書かれた旧版と1997年の新版があり、新版では年代がさらに31年分未来に書き直され、旧版の一部の短編が削除され、新版では異なるエピソードに差し替えられています)
久しぶりに読み直した感想は「愚かさや哀しさは時代を経ても変わらない」というものでした。
イーロン・マスク氏の火星移住計画と火星年代記の共通点
まず共通しているのは、「火星を第二の地球として考える発想」です。
『火星年代記』の人類は地球を離れ、火星に街を作り、社会を形成していきます。マスク氏もまた、地球外に人類の居住地を作ることで文明の存続可能性を高めようとしています。
また、どちらにも「人類文明のバックアップ」という考え方が見えます。
地球に何らかの危機が訪れた場合、人類が生き残るための選択肢として火星を活用するという発想です。核戦争や大規模災害、あるいは小惑星衝突といったリスクへの備えとして、火星移住を語るマスク氏の考え方は、『火星年代記』の背景ともどこか重なります。
イーロン・マスク氏の火星移住計画と火星年代記の違い
マスク氏は技術の進歩によって未来を切り開けると考える「楽観派」です。
一方でブラッドベリは、火星移住そのものよりも「人間は新しい世界へ行っても愚かさは変わらず、同じ過ちを繰り返すのではないか」という警鐘をしっかりと鳴らしています。
火星へ行く技術的な準備は始まっている。しかし、目指した先は人類のユートピアになり得るのか?
2026年現在、火星に移住したという人のニュースは流れていません。
しかし、人類火星移住計画を目標とした会社スペースXが上場するのでお祭り騒ぎになっています。
それでは、ブラットベリ自らが新版で年代を改訂した「31年後の未来」はどうなるのか?
31年後は移住を目指して開発された技術で、私たちの生活の利便性は確実に高まっていそうですよね。
じゃあ、人の心はどうなのか?答えは31年後ですね。元気に生きて未来見てみたいです。
現実の人類火星移住計画はさておき『火星年代記』は短編集で非常にロマンチックで切なくて素晴らしいSF小説です。
興味のある方はぜひ一度お読みください!
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