銀行が破綻したら私たちの預貯金はどうなるのでしょうか?
バブル崩壊をきっかけに1991年から2001年までの10年間で山一證券、拓殖銀行など約180もの金融機関が破綻しました。
近年でも数年に1件ほどの割合で金融機関が破綻しています。
銀行が破綻したら私たちの預貯金がどうなるのか、保証や制度について調べてまとめてみました。
預金保証制度
出典:photoAC
金融機関が破綻したときに預金者を保護する制度として「預金保証制度」があります。
金融機関毎に預金者一人当たり元本1,000万円とその利息を保護する元本保証型の預貯金と
全額を保護する決済用預金があります。
簡単にまとめますと預貯金口座で利息がつく口座の保護金額は1,000万円。無利息口座を選択すると全額保護されます。
外貨預金や譲渡性預金(金融市場で売却できる定期預金)は保証されません。
また国内銀行の海外支店や外国銀行の在日支店は保証の対象外です。
預金保証制度の範囲は?
種類 | 保護される預貯金額 | ||
対象 | 一般預金等 | 有利息型普通預金、定期預金、通知預金、貯蓄預金、納税準備預金、定期積金、掛金、元本補てん契約のある金銭信託、金融債等 | 合算して元本1,000万円までと破綻日までの利息等を保護 |
決済用預金 | 当座預金、無利息型普通預金等 | 全額保護 | |
対象外 | 外貨預金、譲渡性預金、金融債等 | 保護対象外 |
参照:預金保険機構
元本保証型預貯金とは?
普通預金や定期預金などの元本保証型の預貯金で利息がつくタイプのものです。
預金保険制度では元本1,000万とその利息が保護されます。
例えば1つの金融機関で定期預金が800万で定期預金が300万の場合にその金融機関が破綻すると名寄せ(合算)されて1,100万円になり保証されるのは1,000万円だけになります。
決済用貯金とは?
当座預金、無利息普通預金など、無利息、要求払い、決済サービスを提供する
決済用預金です。
手続き方法は?
元本保証型預貯金
元本保証型預貯金の口座を開設すれば自動的に保険制度の対象となります。
決済用貯金
新規に口座を開くときに選択できます。
既存の口座を切り替えることもできます。その場合は既存の普通預金から口座番号の変更はありません。
切り替え方法は銀行によって窓口やインターネットで手続きができます。
切り替え時には200円の収入印紙が必要です。
どうすればリスク管理ができるか?
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・金融機関の分散
・決済用貯金の選択
・預貯金を資産運用に回す
1,000万円を超える預貯金を保有している方は銀行の破綻時のリスクに合わせて
複数の金融機関で預貯金を分散するか決済用貯金を選択する必要があります。
預貯金を資産運用に回してリスクを回避する方法もあります。
何よりも資金を預けている金融機関がどのような経営を行なっているか、信頼に足る金融機関であるか厳しい目で見る視点が必要です。
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