「相続手続きの負担を減らすために戸籍証明書が電子交付できるようになる」とニュースになっていました。現在、家族の方が亡くなった際の戸籍証明書の取得は、確実に手続きをする方の時間と労力、お金を奪っています。「戸籍証明書の電子交付」大歓迎です。
それでは「戸籍証明書の電子交付」について、メリットとデメリットを考えながら一緒に深掘りしていきましょう。
1.そもそもなぜ相続手続きが大変なの
ご家族の方が亡くなると、相続手続きが必要になります。この手続きには、亡くなった方の生涯の戸籍証明書が必要になることが多く、問い合わせや、郵送での取り寄せなど、手続きをする方の大きな負担となっています。
特に以下の問題が起こることがあります。
戸籍の所在がわからない
婚姻や転居などの関係で本籍地が変わると、現在から生まれた時までの戸籍を遡り、変更毎の戸籍証明書が必要となります。
自治体の合併
昔は存在していた自治体が、合併して別の自治体になっている場合があり、問い合わせ先がわからない場合があります。
戸籍謄本の電子交付で何が変わるの?
戸籍謄本の電子交付が実現すると、以下のメリットが期待できます。
役所に足を運ぶ必要がなくなる
オンラインで簡単に戸籍謄本を取得できるようになります。
郵送の手間がなくなる
郵送の手続きも不要になり、時間もかかりません。会社員など、平日なかなか役所に行けない方でも、自分のペースで手続きを進めることができますし、遠方に住んでいる方でも、自宅で手続きを進めることができます。
手続きが簡単になる
今後開発・導入されるシステムが使いやすいものであるなら、複雑な手続きが簡略化され、誰でも簡単に手続きできるようになります。
戸籍の所在を調べる手間がなくなる
オンラインで簡単に戸籍の所在を調べることができます。
予想されるデメリットは?
全国で統一したシステムを構築するため、地方自治体との連携が重要になります。ITに不慣れな方でも、簡単な操作で手続きができるように、わかりやすいシステムが開発されることを願います。スマホやパソコンが使えない方もたくさんいらっしゃいます、電子化が逆に不便にならないようにサポート体制もしっかりしてもらいたいです。
また、個人情報を取り扱うため、厳重なセキュリティ対策が求められます。
導入後は「他人の戸籍証明書」を発行してしまった、なんてこともありそうですし、手続きする人と戸籍証明書の対象者との関係性の証明をどうするのかも課題のひとつですね。交付する側・交付された側の個人情報取扱の意識改善も必要になりますね。
まとめ
戸籍謄本の電子交付は、相続手続き含め、様々な手続きを大幅に簡素化する画期的な取り組みです。手続きがスムーズになり、多くの人の時間、労力、お金の負担が減ります。
新しいシステムは何が問題で何が難しいかは実際にやってみないとわからないので、導入されたら、早速やってみたいですね。
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