熱中症から多臓器不全、危篤状態を乗り越えて
元気な時は、駐在先や留学先、旅先で命の危険に遭遇するなんて想像もしませんよね。
2024年4月、ベトナム・ハノイで開催されたタイホーマラソン。そこで、熱中症による多臓器不全で危篤状態となり、ハノイ最高峰の「フレンチホスピタル」に11日間入院しました。
今だから話せる、その壮絶な実体験と、支払った360万円のリアルな内訳をお話しします。
1. 費用のリアル:11日間で「360万円」
ハノイで富裕層や外国人が駆け込む「フレンチホスピタル」の費用は想像を絶するものでした。
合計金額:約360万円
保険:三井住友海上の海外旅行保険(立替払い・事後請求タイプ)
主な内訳
ICU(集中治療室): 4日間(1泊 約11万円)
飲料水: ペットボトル1本 480円(スーパーでなら60円ほど)
前送の病院代・救急車: 約60万円
その他:検査費、投薬代、個室代、食事代など
搬送の裏側:地獄の移動劇
倒れた直後、周囲のベトナム人の方が水やお茶をかけて助けてくれましたが、そこからの道のりは平坦ではありませんでした。
最初の病院(ハノイ心臓病院): 言葉の壁もあり、正体不明の鎮静剤を打たれて痙攣が続く。放置に近い状態から「心配なら他の病院へ行け」と転院を促される。
救急車での移動: 交通規制と渋滞の中、冷房の効かない救急車で60分。
フレンチホスピタルの対応: 「支払いへのサインをしない限り、治療は開始しない」というシビアな現実。その後、危篤状態であることが判明。
入院して分かった「海外医療」の3つの衝撃
① 「医療=ビジネス」という現実
過剰な投薬や不要と思われるサービスが請求に含まれる傾向があります。幸いにも、日本人医師の方が「不要な投薬」をブロックしてくれましたが、そうでなければ請求額はさらに膨らんでいたでしょう。
② 絶望的な「療養食」と「衛生観念」
食事: 咀嚼すら困難な状態なのに、出てきたのはパスタやハンバーガー。「これを食べたらやばい」と思いましたが、そもそも固形物を食べれる状況でもなかったです。
看護: 派手なネイルのエクステ看護師。看護師当人が容器を蹴飛ばして、尿をこぼしても「掃除は私の仕事じゃない」と放置。汚れたシーツを足で踏んで汚れた床を拭く清掃スタッフ。日本の「看護」とは全く別物です。
③ 「絶対安静」が通じない
ICUで危篤状態にもかかわらず、スタッフの気分(?)で「寝たきりはダメだ、歩け」と促されるなど、指示が一貫していません。自分の身を守るには、相手の言いなりにならない強さが必要でした。
4. これから海外へ行く方へ:4つの教訓
保険はできるだけ「キャッシュレス型」を!
今回は現地通貨の貯金で360万円を立て替えられましたが、普通の旅行者で無保険なら厳しかったです。
日本人医師・デスクのある病院を把握する・連絡先を共有する
言葉と文化の壁は、生死に関わります。専門的な話ができる日本人の先生がいなければ、今回の生還はありませんでした。元気な時にこそ、病院の情報などをしっかり把握しましょう。また自分の連絡先や予定を家族や友人の方ときちんと共有することもとても大切です。
「病院を信じすぎない」勇気を持つ
食事や薬、リハビリの指示など、おかしいと思ったら拒否すること。海外での入院は、自分の命を守るための「交渉」です。
さいごに
ネガティブな面ばかり書きましたが、実際は、倒れてから、移送、入院、退院、退院後も、職場の方々、友人、友人の家族の方々、沿道で助けてくれた方、マラソンの主催者の方々、病院の方々、たくさんの方に助けていただきました。とてもじゃないけど、自分1人では耐えきれなかったです。本当に感謝しています。ただ、日本の医療の高さは世界の中でもトップクラスで、日本の当たり前が海外では当たり前ではないこと、海外での入院経験は苦しい経験であることを大きな声で言いたくて執筆しました。
どうか、この記事をお読みになった方が、海外で病院に入院することがありませんように、仮に入院しても、自分で自分の身を守れますように、切に願います。
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