9月のお給料が入り、給与明細を見ていて「あれ?社会保険料が増えてる!」
とドキッとしたことがありませんか?実は社会保険料は常に同じ金額とは限りません。
今回は9月に社会保険料が変わる仕組みについて解説していきます。
1.社会保険料が決まる仕組み
通常、4月〜6月の給与をもとに、9月から翌年8月までの標準報酬月額が決定されます。基本給の他に残業代や通勤手当などの各種手当も計算に含まれます。
この期間に残業が多かったり、昇給があったりすると、標準報酬月額が上がり、結果として社会保険料も増えることになります。
9月に社会保険料が変わった場合、その変更後の金額は原則来年の8月まで支払います。これを「定時決定」といいます。
2.どうしてこのタイミングなの?
新年度である4月に定期昇給が実施される企業が多いため、定時決定によりその年の9月分から社会保険料が変わることが多いです。
3.昇給していないのに社会保険料が上がった。どうして?
昇給をしていなくても、結婚や転居などライフスタイルの変化は、社会保険料にも影響を与えることがあります。 手当が増えると、給与が増えたとみなされ、社会保険料の金額も上がることがあります。
通勤距離が伸びたり、家族が増えたりすると、手当が増えて社会保険料の負担が増える可能性があります。
まとめ・社会保険料が上がるメリットってなんかある?
給与や手当が増えたのに、社会保険料が上がることは、個人の負担が増えるという意味で、一見デメリットに思えますが、実は将来の生活やいざという時のために、様々なメリットもあります。支払った社会保険料は、将来の年金として自分に返ってきます。社会保険料が増えるということは、それだけ将来受け取れる年金額も多くなる可能性があるということです。
また、健康保険の給付額は、標準報酬月額に基づいて決定されます。そのため、標準報酬月額が増えれば、病気やケガをした際の医療費の自己負担額が減り、経済的な負担を軽減できます。そして、雇用保険の失業給付額も、標準報酬月額に基づいて決定されます。標準報酬月額が増えれば、失業した場合に受け取れる失業給付額も増えるため、生活の安定につながります。「老後や病気や失業に備えるより、今お金がたくさん欲しい」というのが本音でもありますが、「9月に社会保険料が変わるカラクリ」がわかれば、気持ちも少しはスッキリするのではないでしょうか?制度の仕組みを少しずつ理解して、「お金のジャンル」に強い人間を一緒に目指しましょう!
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