証券会社が破綻したらiDeCoやNISA所有株式はどうなる?

「iDeCoやつみたてNISAを始めてみたいけれど口座を開設した証券会社が破綻してしまったら資金や保有株式はどうなるか?」というご質問をいただきました。
そこで証券会社が破綻した際の資産の保証や返還について調べてまとめてみました。

顧客資産の分別管理

証券会社に預けているお金や株式や債券、投資信託などの有価証券は金融商品取引法により分別管理が義務付けられています。
証券会社が破綻したとしても、預けたお金や株式は全額が保護され返還されます。これを「顧客資産の分別管理」といいます。
それでもなお、株式、債券、投資信託、などの顧客資産の返還が困難となった場合は、日本投資者保護基金から1顧客あたり1,000万円を上限として補償されます。商品によっては換金されて返還される場合もありその時の市場価格によっては損失が発生する場合もあります。

iDeCoはどうなる?

出典:photoAC

結論:全額守られます

iDeCoの資金は口座のある証券会社が破綻しても全額守られます。
iDeCo口座は加入者が自分で選んだ証券会社で開設しますが、証券会社の役割はいわゆる受付窓口です。加入者の拠出金は信託銀行へと移され信託銀行が商品の買い付けを行っているます。そのため口座を開設した証券会社が破綻しても年金資産には関わっていないので資金は全額守られます。

NISAはどうなる?

出典:photo AC

結論:全額保護され返還されます

証券会社が破綻したとしてもNISA口座の株式は顧客資産の分別管理により全額が保護され返還されます。
仮に顧客資産の返還が困難な場合は日本投資者保護基金から1顧客1,000万円までの補償があります。
NISAの元本は最大600万円(毎年120万円×5年間)ですし、つみたてNISAの元本は最大800万円(毎年40万円×20年間)です。ジュニアNISAの元本は最大400万円(毎年80万円×5年間)です。
元本分だけみますと限度額の1,000万円以下で保証の範囲内になります。

まとめ

証券会社が破綻してもiDeCoの資金は全額守られますし制度上は顧客資産の分別管理により総合口座やNISA口座にある株式や資金の全額が返還されます。
返還できない場合は限度額1,000万円の補償があります。
制度上は守られていますが「返還できない場合」のリスクを減らしたい方は複数の証券会社の口座を開設し、NISA口座、短期投資、長期投資など口座を使い分けて1つの口座を1,000万円以下の投資で抑えることも選択肢の一つだと考えています。

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