意外と話題にならない扶養の範囲内で働く人の住民税100万円の壁

扶養の範囲内で働いている方の間で意外と話題にでない住民税の「壁」
実は住民税にも「壁」があるんです。
住民税の仕組みや住民税が非課税になる収入金額について簡単に解説します!

①そもそも住民税とは?

出典:photo AC

一般的に「住民税」と呼ばれる税金は「市町村民税」と「道府県民税」の合計です。
東京23区は「特別区民税」と「都民税」という名称です。
住民税の金額は計算による「所得割」と定額の「均等割」の合計から成り立ちます。

所得割とは

計算方法

(各種所得ー所得控除)×税率ー税額控除=所得割

給与収入から給与所得控除額や基礎控除や医療費控除などの各種控除を引かれた金額が課税標準額となります。
税率は10%と覚えてください。

給与所得控除額

給与等の収入金額

(給与所得の源泉徴収票の支払金額)

給与所得控除額
1,625,000円まで 55万円
1,625,001円〜 180万円まで 収入金額×40%-10万円
1,800,001円〜 360万円まで 収入金額×30%+8万円
3,600,001円〜 660万円まで 収入金額×20%+44万円
6,600,001円〜 850万円まで 収入金額×10%+110万円
8,500,001円以上 195万円(上限)

出典:国税庁

控除例

雑損控除
医療費控除
社会保険料控除
小規模企業共済等掛金控除
生命保険料控除
地震保険料控除
寄附金控除
障害者控除
寡婦控除
ひとり親控除
勤労学生控除
配偶者控除
配偶者特別控除
扶養控除
基礎控除

 

基礎控除

基礎控除額は所得税と住民税では控除の金額が異なり住民税の方が控除額が少ないです。

住民税基礎控除額
合計所得金額 基礎控除
2,400万円以下 43万円
2,400万円超

2,450万円以下

29万円
2,450万円超

2,500万円以下

15万円
2,500万円超 0円

 

税率

市町村民税(特別区民税):6%
道府県民税(都民税):4%
合計:10%

均等割とは

給与収入にかかわらず全ての人に均等に貸される金額です。

市町村民税(特別区民税):3,500円
道府県民税(都民税):1,500円
合計:5,000円

②住民税が非課税となる収入金額とは?

出典:photo AC

答えは原則100万円以下です。

住民税が非課税になる方

(1)1月1日現在、生活保護法による生活扶助を受けている場合
(2)1月1日現在、障害者、未成年者、寡婦、ひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下の場合
(3)前年中の合計所得金額が、つぎの金額以下の場合
 →同一生計配偶者・扶養親族がいない場合 45万円
 →同一生計配偶者・扶養親族がいる場合  35万円×(同一生計配偶者+扶養親族数+1)+31万円

扶養の範囲内で働いている方は上述の「同一生計配偶者・扶養親族がいない場合 45万円」に該当します。

所得収入が100万の場合、「給与所得控除額」の55万円が引かれた金額が45万円なので非課税になるというカラクリですね。

では改めて所得税の課税条件も含めてパターン別で見ていきましょう

①年収100万円以下

原則住民税も所得税も非課税。

※住民税は市区町村の取り決めよっては発生する場合があります。
ご自身がお住まいの市区町村の取り決めをご確認ください。

②年収100万円超103万円以下

住民税:課税
所得税:非課税

③年収103万円超

住民税も所得税も課税

まとめ

ちなみに年収は100万円を超えて101万円や102万円だとしても住民税は給与所得控除額や基礎控除があるので「所得割」と「均等割」と合わせても1万円にもなりません。
各都道府県のHPで住民税の計算シュミレーターのサイトがありますので住民税の課税価格が決まる根拠を更に知りたい方は試算してみるといいですね。

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