老後資金づくりの制度として注目されているiDeCo(個人型確定拠出年金)。
節税が大きなメリットの一つで、収入の多い会社員向けの制度と思われがちですが、専業主婦や駐妻にも大きなメリットがあります。
なぜなら、日本人女性は長生きだから。
厚生労働省の令和6年の簡易生命表によると日本人女性の平均寿命は87.13歳。
長生きなんです。長生きするなら人生を楽観的に楽しみたい。老後資金はあればあるほど良いのです。そしてiDeCoは老後資金を貯めるのにメリットのある制度なんです。では、どんなメリットがあるか注意点と一緒に見ていきましょう。
1.運用益が非課税
通常、投資信託や株式で利益が出ると約20%の税金がかかります。しかしiDeCo口座内で得た運用益には税金がかかりません。
例えば、10万円の利益が出た場合、通常の投資では約2万円が税金として差し引かれますが、iDeCoなら利益をそのまま再投資できます。長期間運用するほど、この差は大きくなります。
2.老後資金を強制的に積み立てられる
iDeCoで積み立てたお金は原則60歳まで引き出せません。
今、若くて健康な時は「60歳まで引き出せないなんて」とデメリットのように感じるのは当たり前です。しかし、日本人女性の平均寿命は87.13歳ということを考えると、60歳からまだ30年近く人生が続くんです。
それを考えると貯金をしようと思っても「つい使ってしまう」「貯金が続かない」という人にとっては、毎月少額から自動で積み立てられるため、強制的に老後資金を準備できます。
主婦(第3号被保険者)のiDeCoの掛金は、月額5,000円から23,000円(年額276,000円)の範囲で、1,000円単位で自由に設定できます。最低月額5,000円から始められ、家計の状況に合わせて無理なく老後資金を準備することが可能です。自分自身で金額を選択してコントロールできることもメリットの1つですね。
3.受け取り時の税制優遇がある
iDeCoは積み立て中だけでなく、受け取るときにも税制優遇があります。
一時金として受け取る場合は退職所得控除、年金形式で受け取る場合は公的年金等控除の対象となるため、税負担を抑えられる可能性があります。
4.駐妻になってもiDeCoは続けられる
以前は海外転出の際に、住民票からぬけ、非居住者になると同時に掛金拠出が停止されましたが、制度改正により海外でも日本の国民年金に任意加入することで拠出を続けられるようになりました。夫が日本の企業から海外赴任し、日本の厚生年金に引き続き加入している場合、妻も現地で国民年金の第3号被保険者(または任意加入被保険者)の扱いを継続する手続きを行うことで掛金の拠出が可能です。第3号被保険者でなくなる場合は、国民年金に任意加入することでiDeCoの加入資格を維持できます。
5.知っておきたい注意点・節税効果は少ない
専業主婦や駐妻の場合、所得税や住民税を納めていないケースが多いため、「掛金が全額所得控除になる」というiDeCo最大のメリットを十分に活用できない場合があります。
そのため主婦の場合は、節税効果よりも「非課税運用」と「老後資金の積み立て」を重視して利用するのがおすすめです。
6.知っておきたい注意点・元本割れリスク
iDeCoでの資産運用を続ける中で、株式や債券などの「元本変動型」を選んだ場合、景気や市場の変動により評価額が下がり、元本割れを起こすことがあります。
6.知っておきたい注意点・手数料の発生
iDeCoは手数料がかかる制度です。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券などを選ぶと証券会社自体の手数料は無料ですが、国に払う最低限の固定費用(月額171円)が発生します。何らかの理由で拠出を停止して、iDeCoの口座とそれまで投資した金融商品を保持するだけの「運用指図者」になる場合でも、口座管理手数料が毎月差し引かれます。
まとめ
主婦にとってiDeCoは、運用益が非課税になる、 老後資金を計画的に準備できる、受取時にも税制優遇があるというメリットがあります。
また、駐在員の妻として海外に帯同することになっても月々の投資を続けられます。iDeCoは金融商品によっては元本割れというリスクがどうしてもありますが、主婦が自分で老後資金を着実に増やせる有力な選択肢の一つといえます。
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