2017年6月に東京上野で生まれのジャイアントパンダ「シャンシャン」
2023年2月21日に中国に返還されました。
どうしてシャンシャンは中国に返還されたのか?
シャンシャンがもたらしたものはなんだったのか?
上野のアイドル「シャンシャン」の中国での幸せをひたすら祈って、シャンシャンが返還された理由や、シャンシャンがもたらした経済効果について深掘りしていきましょう。
1.なぜそもそも日本生まれのパンダが中国に返還されるの?
絶滅の恐れが高いパンダはワシントン条約で商業目的の国際取引が禁止されています。 中国はこの条約に加盟し、パンダをあくまでも繁殖や研究を目的として中国国外に貸与しています。
日本にやってくるパンダは、「日中共同飼育繁殖研究」という目的でやってきます。その中でもシャンシャンに関しては、中国野生動物保護協会と東京都が「ジャイアントパンダ保護研究実施の協力協定」を締結しており、パンダの所有権はあくまでも中国にあると定められています。
2.シャンシャンにはこれからどこで会えるの?
シャンシャンは上野から中国四川省にある中国ジャイアントパンダ保護研究センターの雅安碧峰峡基地に移動しました。
海外から返還されたパンダは通常、中国ジャイアントパンダ保護研究センター、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地、北京動物園、上海動物園、重慶動物園の5ヶ所のどちらかで飼育されます。
ただ中国大使館のHPで「みんなが折りを見て中国四川を旅行し、「香香たち」の帰国後に関心を寄せ、民間交流の逸話を書き続けることを心から歓迎する」とコメントしていますので、四川省のセンターや基地にこのまま留まる可能性が高いですね。
シャンシャンは2023年3月22日に検疫期間を終えましたが、一般公開日は未定です。
映像だけでも元気な姿が見たいですね。
3.会いに行けるアイドル「シャンシャン」がもたらした経済効果
シャンシャンは、2017年6月に上野動物園で生まれたジャイアントパンダです。上野動物園では29年ぶりに順調に成長したパンダでした。生後100日目には、一般公開が始まり、抽選制にもかかわらず多くの人々がシャンシャンを見るために上野動物園を訪れました。観覧の倍率が最大144倍となる日もありました。
2017年はシャンシャンの誕生からわずか半年で、上野動物園の入園者数が前年比で17%増加し、2019年には3,479,990人が来園しました。
コロナ禍では2020年2月29日から6月22日までの115日間、そして同年12月26日から翌2021年6月3日の160日間、さらに2022年1月11日から3月22日の71日間の計3回、臨時休園となりました。
開園後も一日2,000人と人数制限がありました。シャンシャンが上野で暮らした5年間は本当にいろいろなことがありましたね。
それでも、シャンシャンの成長と愛らしい姿にたくさんの人が心を慰められたと思います。
返還前の最終公開日であった2023年2月19日は最大2600人の事前抽選制で、最後の時間枠は倍率70倍となりました。
シャンシャン誕生から、上野動物園内のショップや動物園周辺の商業施設では、シャンシャンの関連グッズ、書籍が販売されました。周辺の商業施設、レストラン、カフェも盛り上がりを見せ、関連施設や周辺施設の雇用促進にも影響しました。
シャンシャンに会うために多くの人々が上野に来て、ご飯を食べる、カフェで休憩をする、買い物をするなど、周辺の商業施設も大きな恩恵を受けたとされています。
シャンシャンが生まれてから今までの経済効果について、関西大学の宮本勝浩名誉教授は「600億〜650億円の経済効果があっただろうと推察しています。
たった一頭のパンダの存在が街の経済を活発化させる素晴らしい成功例になりました。
まとめ
日本に大きな経済効果をもたらしたシャンシャン。
これからは中国でどんな生活を送るのか、中国からの便りを待つばかりです。
どうか元気に過ごして、いつまでもみんなに愛されて生活して欲しいです。
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